飲料水用雨水集水兼太陽熱反射目的の二重屋根製作 1
太陽光による室内高温化阻止のための二重屋根づくりについては既に紹介している。
それは山小屋入口左側(南西方向)のもの。
かなり時間をおいて右側について二重屋根化を終了した。
今回は熱対策だけではなく雨水利用も中心目的となっているのでこの点も踏まえて紹介したい。
昔、DIY好きな人がプロを超えるアマチュアになりたいと言っていた文章を読んだことがある。少々僭越では?と思ったが最近はピント外れでもない発言と思うようになっている。
プロは施主の意向に逆らえない。黒川、安藤など権威の建築家なら黙って言うことを聞けと言えるだろうけど、99%は施主様の言うとおりだろう。そして施主はネット、雑誌、新聞、ご近所のムードに沿った思考をする。
結局ワンパターン、マンネリのものばかりはびこることになる。
とりあえず全体の二重屋根の構造がわかる写真を。一般的な切妻屋根だったら、これが片側部分になろう。
この段階では外見は左側とほとんど変わらない。必要カ所のアップを以下に。
雨水利用のための変更点
アスファルト系屋根材をはがし、出てくる防水紙は資金不足もあってそのまま利用したが
最下段部分など一部は高級の防水紙を使っている。
外気に触れるなど重要な場所なので耐候性のアップのため。
①スペースを作るため縦と横に張ったのは27㎜×90㎜の杉の間柱。
ここまでは同じだが塗料、防腐剤、シロアリ防止剤は一切使っていない。もし塗った場合、どういうルートかわからなくてもその薬剤が表面に出てくる可能性があるので。
注)埼玉県の盆栽博物館で高いものは時価数百万する超高級盆栽が次々に枯れる事件が生じた。原因ははっきりしないようだが、そばの建物の防腐剤が雨滴と共に降りかかったのではないかという意見もあった(新聞記事)。
しかし生の杉のままでは心配。保護のため考えられるのは、焼くことかホー酸塗布。
永続性を期待して後者を選んだ。濃い水溶液をスポンジタワシで垂れるように塗布した。乾くと結晶状態で木の表面に残る。これが狙い。
注)ホー酸は効果がないという向きもあるが米国で実施されていること、薬効で定評のある吉田製油所も製品の一部に加えており期待できるのではないか。
②雨どいは屋根最下段につけるのが通例というか原則だろうが、あえて数十センチ上になるようにした。
位置エネルギーを使ってポンプを使わずに容器に溜められるようにするため。
③20Lのバケツを置き、オーバーフロー用にVP20の接続部品を付けた。
このバケツは電子部品のようないい働きをしてくれる。
回転させれば360度任意な方向へ送水できる
樋の管理しにくい水を処理しやすい円型に変換してくれる。しかも部品次第で小さくにも大きくにも変幻自在となる。
消える池づくり
ある建築雑誌を見ていたら雨が降った時だけ出現する池というのがあった。
この考え、悪くはないと思う。
何時もある池というと気持ちの負担は軽くないが臨時なら気楽。
また、やがて消えるというのは幽玄の美に連なる。
20Lの黒バケツからホースで深さ数センチ ーこの浅さが魅力 ―の池を作ってそこに送水するのは難しくない。
数センチの池なら遮水シートを張って底と周縁部を小石や赤玉土でカムフラージュして半日でできよう。
濾過や水の入れ替え不要というのは煩悩脱却に有効
防虫と空気取り入れの工夫
微細な虫の侵入は避けがたいとしても蜂などある程度大きな虫は避けたい。
左屋根ではネットを使ったが右屋根ではグレードを上げた。
板を最下段横に張る。これは雨どい取り付け金具の設置場所にもなる。
ところどころに穴を開け、VP管を挿入する。
VP管の穴を防虫ネット(洗濯ネットで代用)で覆う。