ディープサイクルバッテリーってホント?v2
独立型太陽光発電関係の機材販売店が勧めるバッテリーのほとんどがボートや車中泊に多く使われる105~115Ahディープサイクルバッテリー(と称するもの)。
MFで管理が簡単=売りやすい、安い(皆さんが馬鹿にする自動車起動用バッテリーの中の一流品よりずっと安い)、なんたってディープサイクルバッテリーだから、というのがお勧めの理由だろう。
ディープサイクルバッテリーか否かはその定義から簡単に出てくるはず。勇気ある販売店が声を上げた。
セミディープサイクルバッテリーというべきと。
そういうようになった背景に高い放電深度にするととてもサイクル寿命が短いとの声が多く上がったかららしい。
しかし一部販売店がそういったからと断定はできない。
そう思っていたら本家本元とも言うべき会社がはっきり言っていた。まとめると以下のとおり。
*「G&Yu」バッテリーについて登録商標を有し、また総輸入販売元である(株)ナカノのホームページはSMF27MS,SMF31MSシリーズについて「セミサイクルバッテリー」と位置付け、
・始動用とディープサイクルバッテリー用の中間的な性能を持っている。主にキャンピングカーやエレキなどのレジャー用として使用されている。
・市販の充電器で充電を行う場合、エンジン始動用バッテリー用の充電器では満充電にならない可能性がある、としています。
なお、車内・屋内での使用時にはガス抜きホースにて車外・屋外に排出するよう案内しています(ガス抜きホースの販売あり)。
詳しくはhttp://www.gandyu.co.jp を
見せてもらった資料によると放電深度50%で300回、同70~75%(記憶不確実)で150回程度とあった。150回即ち1日1回のサイクルでは半年でおしゃかではないか。これじゃどう見てもディープサイクルバッテリーとはいえない。
ただし、会社が資料を公開し、自らセミサイクルと言っている以上責めることはできない。責められるべきは販売店であろう。
私からさらに一言。
これらのバッテリーって20時間率でしょう。国産バッテリーの5時間率と対等に100Ahということ自体がおかしくはないか。
大きさは5時間率64Ah自動車バッテリーとほぼ同じですが。
そんなに小さいのにそんなに大きな蓄電容量ってよっぽどのブレークスルーがなされたのでしょうか?
以下はあるお店のHPにあったものの表現。論理的におかしい表現だが精一杯の誠実さはうかがえます。
バッテリーは50%容量までお使いになったら充電を行うようにしてください。
当バッテリーはディープサイクルタイプのバッテリーですので、深放電しても復活するように設計されておりますが、深放電を頻繁に行うとバッテリーの寿命が著しく短くなる恐れがあります。
また、深放電状態のバッテリーを充電する際は、一回の充電では満充電にならない場合がございますので、ご注意ください。
なるべく深放電に近い状態までお使いいただく前に、他のバッテリーに変えていただくか、インバーターを停止いただきまして、再充電されるご使用方法をされたほうがバッテリーは長持ちいたします。
※深放電≒完全放電