①太陽熱利用布教の失敗と問題点
西側先進国のなかで日本のキリスト教信者数・比率は著しく低く布教は失敗と言われている。
その理由分析は興味深いが、ここはその話ではなく太陽熱利用教のことについて。
元々利用者は低く、しかも二十年前より低くなっている印象も受ける。首都圏でも各自治体は連携して利用拡大に躍起になっているのになぜか。
1 A社の強引商法による悪イメージの固定化
これは皆が言うところだが昔の話。これだけではない。
2 太陽熱温水器と屋根利用の問題点
・太陽光発電パネルと違って太陽熱温水器では屋根上に約200キロの水を上げるのが一般だが、昨今の大地震頻発のなか、重いものを屋根に載せることへの不安を軽んじることはできない。
・冬季の熱の上昇策を考えると集熱器の角度は急傾斜にせざるを得ないが、それで生じる屋根から飛び出るような恰好はカッコよくないとされる。また、台風・地震対応にも不利。
3 太陽光発電の隆盛
かっては太陽光発電システムは高額で(標準的なもので600万円くらい)一部のマニア向きのものだった。今の電気自動車に近い。
が、価格の低下傾向、売電収入の利点、外見上のスマートさなどがあり、自然エネルギー利用なら温水器より汎用性もある太陽光発電にしようとする傾向が生じている。
4 利用形態の問題性
あまりというか人は遠慮してほとんど言わない点であるが、この点を特に言いたい。どういうことかというとDIYでの太陽熱利用に即していうと、利用形態の大半は次の二つと少なくしかも問題点が少なくないこと。
A屋根に黒く塗った塩ビ管を載せて温水にするもの
Bソーラークッカー
Aは前述の屋根に重量物を載せる点のほか、水のメンテの面倒さ、雑菌の発生対策など課題は少なくない。
温度が上がらない季節は無用の長物。真空式集熱管を使わないで冬季の利用は難しい。
Bは、夜、雨、曇りの時は食事は取らないのですかと突っ込みたくなる点だ。
② 太陽熱利用普及に向けての対応(私見)
太陽光発電が過度な発電出力と利益追求の行き過ぎをもたらし、電気料金(再エネ発電賦課金)の増大などよからぬ様相も呈してきているので何とか善意の太陽熱利用を進めたい。
そこでの私案重要骨子は2点だ。
・地上設置型にすること
・空気を暖めるエアヒーターをメインにすること
以下続く
2017.4.3記